2024.03vol.43
暖かくなってきましたね。
この時期に気になり始めるのが首のシワです。冬の間はハイネックやマフラーで隠れていた首ですが、暖かくなり首元の開いた服を着て「こんなにシワがあったかしら」と驚いた、という話をよく聞きます。
今回は気になる首のシワをテーマにお話しします。
首のシワはどうしてできるのでしょうか。
首に限ったことではありませんが、加齢により皮膚の弾性繊維が少なくなります。そのため皮膚のハリがなくなり、たるんできます。顎や首には脂肪が付いていますが、それが皮膚のハリが落ちることにより重力に逆らえずにたるむことで、シワができるのです。
また、近年話題になるのが前屈みの姿勢でできるシワ。本来首の骨は自然に後ろ向きにカーブを描くように反っていますが、スマホやパソコンを見る時間が多い方は前屈みになり首の骨が反らずまっすぐになります。これがいわゆるストレートネック(スマホ首)です。そのため首の前面の皮膚がよれてシワとなります。
また、首は脂腺が少なく乾燥しやすい場所です。顔と違い保湿をしない方も多く、乾燥が進むとそれだけで細かいシワの原因となります。若いときは乾燥が気にならなかった方も加齢により乾燥しやすくなるので注意が必要です。
次に対策です。深く刻まれたシワはなかなか治りませんが、細かいシワは改善の可能性があります。また対策することで十分に予防が期待できます。
まずは紫外線予防。日光のUVAは皮膚のハリや弾力をつくる組織を傷つけシワやたるみを引き起こします。首は紫外線を浴びやすい部位です。顔と同様、首まで日焼け止めを塗ることをお勧めします。
紫外線量は夏が最も多いですが、日焼け止めは一年中、顔から首まで塗るのを習慣にしてしまいましょう。日焼けを防ぐことでこれからできるシワを効果的に予防することができます。帽子で顔の紫外線対策を行っても首は日光にさらされています。つばの広い帽子やマフラー型の紫外線除けなどで首まで紫外線予防できる工夫をしてみてください。
次に保湿。顔やすねはカサカサしやすいので保湿を心がける方が多いですが、首は意外に忘れがちです。日焼け止めと同様、顔と一緒に首まで保湿を心がけると良いでしょう。
姿勢にも気をつけましょう。スマホやパソコン、読書による前屈みの姿勢や高すぎる枕による睡眠中の姿勢もシワの原因になります。思い当たる方も多いのではないでしょうか。前屈みの姿勢が続いたら少し上を向く、少し上にスマホを上げて見る、枕を低くするなど、是非試してみてください。
マッサージはやり過ぎるとかえってシワや色素沈着の原因となりますのでお勧めしませんが、なさる場合は短時間で弱い力で優しくされると良いと思います。暖かくなると意外に目に付く首、簡単なケアで改善や予防ができますので是非試してみてくださいね。
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嵯峨 真輝 (さが まき)先生
学生の頃から小児皮膚科や女性特有の皮膚科疾患に特に興味を持って学んできました。私自身も妊娠・出産を経験し、子供を育てながら医師の仕事を続けております。